2.13.2012
ANDADURAさん特製レザーケース
既に写真をアップしているのでお気づきの方もいらっしゃると思いますが。。。
アンケートをとっていた新・活字ホルダーAntikの革袋。ついに完成しました!
植物タンニン100%なめしのピッグスキンですので一点一点、表情も違います。
樫の木のドラムによる染色で
このなんとも言えない、紺のような、深い紫のような美しい色味に。
(アンケート時のサンプル画像ではかなり紫よりでした。。。)
活字ホルダーAntikの金色がとてもよく映えます。
内側にはそれぞれの柄、専用ポケットがふたつ。
切りかきが入って、取り出し易くなっています。
今回、新・活字ホルダーAntik特製レザーケースの制作をお願いしたANDADURA 山本さんに
レザーケースについて「作文」していただきました!
***
新・活字ホルダーのホームページをご覧のみなさん、はじめまして。
ANDADURAの山本です。
ここ(新・活字ホルダーHP)には、度々登場しておりますので、
ご存知の方もいらっしゃるのでは、と思いますが、まずは、少し自己紹介させて下さい。
普段は栃木県の益子町で、革を中心にお財布などの小物を制作しております。
今回、ご縁があり、「新・活字ホルダー」を持ち運ぶ為の革袋の制作をさせて頂きました。
無事、完成してホッとしながらこの文章を書いております。
「こだわった点、思い入れについて」との事お話頂きました。
制作について考えた事を、つらつら書いてゆきますね。
まず、とっても難しかったです。
いつもは財布や名刺入れなどを制作しておりますが、
これらは普段使用するものなので、使い勝手が良いか悪いかの基準は
自分の中にあるのですが、今回の革袋は、その基準から見極めてゆく作業からスタートしました。
また、木の柄、金属の柄、ホルダー、とかたちのバラバラなものを、持ち運び出来るかたちに
まとめる事も、なかなか困難な作業でした。
そして、今回は、いつも使用しているものと違う革を使用しましたので、
僕にとっては新しい事の連続でした。
また、いつもと制作の流れも変えました。カットの行程を外部の「抜き屋さん」に
お願いしました。これは、ANDADURAはひとりで切り盛りしておりますので、
活字ケースをたくさん作る事になっても、きちんと対応できるし、今回の形状にも合っているのです。
さて、難しかったや困難だのと、泣き言続きですが、
実際には、ひとつひとつ仮説を立てながら(こういう向きで納めたら良いのでは?などと考えながら)
進めました。
僕はものを作る際にかたち優先で作るのではなく、
いろいろな要素から、かたちを導きたいと思ってますが、
今回も、ホルダーの形状と納まり、持ち運ぶ為のサイズ感、使用する気持ち良さ、
を考えながら、かたちを導いてゆきました。
ホルダーの納まりも、実際に袋を作って入れてを繰り返し、それに持ち運ぶ際のサイズ感も
考えつつ決めてゆきました。
細かい部分もつめてゆきます。手を抜かずに、少しずつ完成に近づけます。
連載している作文(新・活字ホルダーについて書いてます)の中で、スズキさんは
「仕事が早い」と書いて頂いてますが、それは、スズキさんの優しさで、実際はすごくお待たせしたのではと思います。
(上の試作の苦戦具合をご覧頂いたら分かりますよね。)
カップラーメンにたとえると「待ち時間8分」みたいな規格外のスピードにお付き合い頂き、暖かく見守って頂きました。
おかげで良いモノになったと思っております。
「新・活字ホルダー」がいろんな場所で使われ、日常に寄り添ったものになってくれると、革袋制作者としては、嬉しい限りです。
「新・活字ホルダー」が広く使われる事を願っております。
***
山本さん、ほんとうに素敵なレザーケースにして下さってありがとうございます!
活字ホルダーもレザーケースも、
使えば使う程、愛着も味わいも深まりそうです。
ANDADURAさん特製レザーケースに入れて、
活字ホルダーAntikを作業場に連れて行って下さいね。
▶ANDADURA
▶ANDADURA山本さん連載の作文新・活字ホルダーの営み前編・後編